書評14回目 さのすけーその5 禁断のパンダ 拓未 司
ライトノベルの『紅』で幼馴染でお姉さん替わりの夕乃さんが、主人公にこう言っていた、
「美味しいものを食べると、幸せですよね。だから、料理は幸せを作ってるのと同じなんですよ」と。
良い言葉だ!!
では、今回
第6回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞受賞作
以下あらすじ
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神戸でフレンチスタイルレストランを営む料理人ー柴山幸太ー。妊娠中の妻ー綾香ーと共に、彼女の友人の美佐と木下貴史との結婚披露宴に出席し、貴史の祖父ー中島ーと知り合いになる。その中島は人間離れした味覚を持つ有名な料理評論家であった。披露宴での会話を通じて、幸太は中島に料理人としてのセンスを認められる。一方、幸太が中島と知り合った翌日、神戸ポートタワーで一人の男性の刺殺体が発見される。捜査に乗り出した兵庫県警捜査第一課の青山は、木下貴史の父・義明が営む会社に被害者が勤務していたことをつかむ。さらには義明も失踪していることを知る。
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あらすじ終了
ええとですね、これを推理物として、サスペンス物として読んだ場合、穴あり欠点ありでして、犯人はこいつだろうって話になるんです。が!!が!!ですよ、この話の中心は事件では無い。料理にあり!! 事件はスパイスでしか無い(料理だけにな!!←上手い)
読んでて出てくる料理が美味そうで、美味そうで食べたくなる。説明で想像は出来るが、知らない料理は調べたくなる、食べたくなる。分からない食材が出てきても、作者の文章が分かった感じにしてくれる。これは才能では無いでしょうか!?
グルメをここまで扱った小説には初めて出会ったかもしれない。
基本的に視点二つあり、料理人幸太、警察青山。その視点に慣れたら、この小説を召し上がる準備は完了だ!!皿を嘗め尽くすほど、途中で手を休める事の無い、ディナーに旅だて!!
おっと、ここで最後に忠告だ、エピローグの視点に気を付けろ!!特に最後の名詞にな!!
君は、再びこのレストランを訪れる必要があるのだから
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