書評50回目 さのすけーその15 【君の膵臓を食べたい】 住野よる

「女ごころは、どんなに悲しみで一杯になっていても、

  お世辞や恋を受け入れる片隅が、どこかには残っているものだ。」

byマリヴォー

さて50回目です。

今回は昨年から、今年の本屋大賞(4/12発表)まで、割と話題に挙がる事の多かった

惜しくも、2016年本屋大賞の受賞作は

『羊と鋼の森』by宮下奈都

でしたが、それでも『君の膵臓を食べたい』は2位です。中々の評価!!


あらすじ

膵臓に病を持ち、余命一年の少女。ある時、少女は病院でクラスメイトの主人公と出会う。

今まで病気を隠していた少女が初めて、病気を打ち明けたーいや知られてしまったー少年との、二人だけの秘密。

二人だけの秘密を共有した関係が彼女の余命幾許の人生を彩る。そして、その彼女の行動力が、孤独主義の主人公の人生に変化を与える。

あらすじ終了


ここから、やや否定的な文章が多いですが、作品評価は個人的に低くないです!!

むしろ、この感想を最後まで読んで

この作品の謳い文句と言えば、「泣ける、泣ける、泣ける」の一点張りってのが多いです。僕は正直ウルっとは来ましたが、泣いた、号泣とまでは言えませんでした。

このタイトルの意味にも「なるほど!!」とか、「意味が分かると泣ける」とか良く言われますが、タイトルに関しても個人的には「ふーん」って感じです。

文章も正直、お世辞にも高いとは言えず、ラノベよりで、サラサラ読める


が、この作品を読んで感じるのは、

人が人との関係を大切にする事や、人が一歩前に進む事の大切さってのを教えて貰える事では無いかと思う。

読み終わった時、何か行動を起こしたくなるそんな力をこの作品は持っています。

長らく連絡を取っていない友人、親、誰かに連絡が取りたくなるのでは無いだろうか。

「人が死んで悲しい」それだけでは終わらせない力をこの作品は持っています。

それは、この作品に出て来る、少女と主人公の少年が僕達読者にくれる物だと思います。

そんな時は、このタイトルを僕達も口に出せるはずです、「君の膵臓を食べたい」と。

そう考えると、前言撤回でこの作品のタイトルの上手さを感じてしまいます。

Book reviewer友の会

好きな本を月~金の平日、曜日担当メンバーが書評または、感想を上げます。 金曜だけは、月一メンバーが担当するんで、変則的!! 担当メンバー さのすけ MRX KK ado ぬい うさちゃん

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