書評12回目 さのすけーその4【アリス殺し】小林泰三
そのすけ4度目の登場!!
荘子曰く
「己とは蝶が見ている夢なのかもしれない」(胡蝶の夢)
今回はやや関係あるかも!!つうわけで、行ってみよう
あらすじ
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ある日、「気付けばいつも同じ夢ばっかり見てるよな~」と思い始めた主人公亜理(アリ)。夢日記を付けて見ると、やはり同じ夢を、毎日『不思議の国のアリス』の世界の夢を見ている。夢の中で、トカゲのビルと合言葉を交わした次の日、現実世界でも、同じ合言葉を言って来た男性井森と出会う。井森曰く、「夢の世界で死んだら、現実世界でリンクしている自分も死ぬらしい」と……。夢の中で、殺人?殺獣?の疑いをかけられている亜理。夢の中で犯人にされてしまったら、夢の中の法律では首切りにされてしまう。それはつまり、現実世界での自分の死に直結してしまう。亜理は現実世界で、夢の中で、事件の捜査を始める。そんな中、夢の中で新たな犠牲者が出て……
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あらすじ終了
上手いこと終わりと思われる流れから、二転三転させた物だと思った。
しかし、『玩具修理者』で1995年に第二回ホラー小説大賞短編賞を受賞してから、20年以上が過ぎましたが、長い事小説家をやられている小林泰三先生です。
いや~玩具修理者を読んだのは僕が中学生の頃だったな~(遠い目)おっと、歳がばれる!!危ない危ない!!
この作品における問題は、夢の中の世界であり、且、不思議の国のアリスの世界をベースにしている為、会話が馬鹿過ぎてイライラさせられる所である。こんなにイライラさせる文章書ける小林先生マジリスペクト!!
そして、敢えてなのは、他の小林先生の作品を読んでいるからこそ分かるが、会話文が多い。全体の9割は会話文が占めているのでは無いだろか?もはや、舞台の台本読んでるのだろうか?という気さえしてくる
ただし、全員が馬鹿な会話してるのも、オチまで読むと納得出来る。
しかし、全員どっちの世界にもいるとすると、どういう状況なのか。そして、何故全員周辺に固まって存在しているのか?それもまた胡蝶の夢だからなのかもしれない……
これ以上は書くとネタバレだ!!
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