書評19回目 kk-その5【のぼうの城】和田 竜
時は乱世。天下統一を目指す秀吉の軍勢が唯一、落とせない城があった。武州・忍城。周囲を湖で囲まれ、「浮城」と呼ばれていた。城主・成田長親は、領民から「のぼう様」と呼ばれ、泰然としている男。智も仁も勇もないが、しかし、誰も及ばぬ「人気」があった―。
以上、あらすじをAmazonより抜粋です。
私にとって、やたら注釈が多い歴史小説は鬼門で、なかなか歴史小説に手を出してこなかったのですが(主に理由は漢字が多いからという情けなさぶり)、この本はよみものとして実に爽快で、軽快だったので、最後まで楽しくのめり込むように読むことができました。
主人公ののぼう様以外にも城を守る武将達がいるのですが、どのキャラクターもキャラがわかりやすく立っていて、頭の中で動くわ動くわ。
物語中に出てくる有名武将、石田三成も戦に敗れてはしまいますが、最終的にはあっぱれ!となるので、三成ファンも怖がらずに読めると思います。
普段、細かい状況説明などが入る歴史小説が好きな方には少々物足りなさもあるかとは思いますが、娯楽小説として読んで楽しむ分には目一杯楽しめるかと。
活字が苦手な方や私のように日常の空いた時間でさらっと読みたい方にはオススメです。
まあ、半分を過ぎたあたりから先の展開が気になってページをめくる手が止まらなくなったんですけどね!
映画も観ましたが、やはり情報量的には小説が多分に勝っているかと思います。
三成が巨大な堤防を築くのですが、私は小説を読んだだけではあまりスケールの大きさがわからず、映画を観て、えええ〜!こんなに大きい堤防を戦国時代に作っちゃったの!?ととても驚きました。
実際にビジュアルで見ると驚くので、読了後はぜひ映画も観てみてくださいませ!
kk
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