書評26回目 さのすけー8 【鼻】曽根圭介
今日は、
2007年にこの作品「鼻」で第14回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、
更に同年、「沈底魚」で第53回江戸川乱歩賞を受賞という異例というか、
輝かしくデビューされた曽根先生
流石両賞を受賞してデビューされるだけの事はあり、
文書力に問題はありません
今回の「鼻」は、他に「暴落」、「受難」の計3作品が収録されておりますが、
どれも面白いです。
全作品が異なった作りのホラーでありながら、上手くまとまっており高水準
さて、軽く感想を
「鼻」
あらすじ
↓
人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。外科医の「私」は、テングたちを救うべく、違法とされるブタへの転換手術を決意する。一方、自己臭症に悩む刑事の「俺」は、二人の少女の行方不明事件を捜査している。そのさなか、因縁の男と再会することになるが…。
↑
あらすじ終了
鼻の上手い所は、解説が欲しくなる所です。
しかも、大体分かるが、解説があるとありがたいという本当に上手いラインを付いている!!
文庫本のラストにはちゃんと解説があるんで、読む事をお薦めします。
「暴落」
人間に株価が付いているお話
そりゃあ勿論、自分の株価を上げようとしますよね
そんな世界に住む人間が引き起こす……
ブラックユーモアです
ラストが絶望的です
「受難」
穴蔵に閉じ込められた男が……
これは、登場人物があまりにも不条理で
面白さはあるけど、ホラーとしてもちょっと無理があるんじゃないかと思った。
0コメント